愛は惜しみなく与う②


「チームの参謀としたら、当然のことや。得体の知れへんもんチームに居たら、何引き起こすかわからへんしな。そんなんは気にしてないしええ」


そう。あたしは情報やら、なんやら苦手やから、きっと志木がしてくれてる


「あと、あたしの情報を隠してくれてるのは、東堂じゃない。あの家はあたしのこと、なんとも思ってない」


そんなことはしてくれへん
あの家が、あたしにしてくれた事なんてない



「あたしの情報を隠して守ってくれてるのは、前入ってたチームの人や」


「西で杏ちゃんが入ってたって言うチーム?」


慧は、コテンと首を横に傾げた

入ってたチームって言うのは少し語弊があるな



「薔薇って知ってる?あたしが薔薇つくってん。あたしの大事なチーム」


自分で壊してしまったけど
本当にあそこはあたしの居場所やった。
そして今は、烈火があたしに居場所をくれてる


「薔薇って言ったら、関西No. 1チームだろ?え?なになに、お前が総長!?」


ずっと口を開けていた朔が、ようやく話し出す。薔薇を知らない人は、いないと思う。響も呟いた