杏は馬鹿だ。もう少し怪我しないように行動しろよ!とよく言われたもんだ

でも

逃げなあかんかった。あいつの場合何されるか分からへんかったし。ふつうにナイフとか持ってきて刺してきそうなタイプやったし


ほんで捕まってたら、泉達も動くに動けへんし



「きゃ!どうしたの?」


突然の声にビクっと身体が跳ねた
声の方を振り向くと、可愛い女の子二人組


「怪我してるじゃない、大丈夫?」
「痛そう…先生呼んでこようか?」


なんともまぁ優しいこと

でも
「ははは、大丈夫。ちょっと転んで。校門ってどっち?迎えきてもらってて」


先生なんて呼ばれたらたまらん。大ごとになる

戸惑う女の子は、あっちだと校門を指差した

はぁ。もうすぐか


そう思った時複数の足音がなる


女の子も怯えたように少し後ずさる

パッと木の陰に隠れたけど…そこには男3人組が現れた
見たら分かる。きっとこいつら紅蓮や



「お前らだけか?」

「あ、えっと…」

「怪我した女見なかったか?」


はぁ…もう、なんてついてないんや