「俺、杏のところに行ってくる。親父、関西の病院でも……見舞い行くから」
少し笑った親父の顔を見てから、部屋を出て杏を探す。
ゴトウに話に行くって言っていたから、遠くには行ってないはずなんだけど
馬鹿広い病院を早歩きで探す
そして声がした
「頭かたいやっちゃなぁ!!」
「素性の知れない医者に組長を預けれるわけないでしょう」
「ほなあのまま弱るまで待つんか?ぱぱちんがそれを望んでると思うんか??」
「ぱ?ぱぱちんとは、組長のことですか?ほんと、いくら坊ちゃんのガールフレンドだからって、私は容赦しませんよ」
……あの2人相性悪いんだろうな
会えば言い合いしてる気がする…
「病院だぞ。静かにしろ」
「坊ちゃん!!こむす…いえ、杏さんが組長の病院を移動するなどと…」
「そうだ。親父も俺も……その提案に感謝している」
な、何を言ってるんです?
そう言いゴトウは少し困った顔でこちらへ来る
わかるよ
急に生きるか死ぬかの手術を受けるために、関西に行くって…そんなの受け入れれないよな
でも



