愛は惜しみなく与う②


「お前のせいで、杏が夜ゆっくりできねーだろ」


は?

「杏って誰だよ。何言ってんだ、てめー!紗羅の新しい男かって聞いてんだよ!」


男は泉と距離を詰める
なかなか気の強い奴やなぁ
泉にいちゃもんつけるって…


仄暗い街灯のなか


消えていた灯が付く


その灯は泉を照らした



「お、お前は…」


男は泉の姿がはっきり見えたのか、泉をみて、少し怯えたような声を出した


「紗羅って奴のストーカーしてるのか?」

「い、いえ、俺は別に…」

「嘘つくな!あんた紗羅ちゃんに暴力ふってたやろ!」


我慢できず飛び出すと、男はあたしをみて、マドリカの店員!?と驚いた


「女々しい男やな!暴力で縛り付けるとか最低やぞ!二度と紗羅ちゃんの前に顔出すな」


「お、お前に関係ないだろ!」


あたしには、食って掛かる男
ポンとあたしの肩を押した

そんな男に泉は近づいて、地を這うような声を出す



「汚い手で杏に触んじゃねーよ」


泉は片手で男を突き飛ばした