目を開けて、見知らぬ天井が視界に入った。 一瞬……本当に一瞬、死んだかと焦ったけどまわりを見て安心。 薄暗いけど何となく見えて、わかった。 私はベッドのは上にいて、口元には酸素マスクがついているから、ここは病院。 三途の川じゃない。 ……生きてる。 ちゃんと、生きてる。 真っ先に頭に浮かんだ人物は、暁。 私はすぐに起き上がろうとした、が。 体に感じる痛み。 一度ベッドに背中をつけたけど、私は気合いで起き上がった。 酸素マスクをはずし、きょろきょろと病室内を見渡すが、だれもいない。