そうしたところで──。






近くに停まった二台の車。
ライトは眩しすぎるくらいこの場を照らすから、目を細めた。



二台の車からおりてきたのは、黒服に身を包んだ数人の男性たち。


片方の車からは見知った人たち、もう片方の車からは見知らぬ人たちがおりてきて。
……その人たちも拳銃を向け合う。



和正の増援ではなく、一条組と月城組の組員たちだ。



「……やめろ」


暁は、一条組の組員にそう言って。
それと同時に、月城岳は月城組の組員に「おろせ」と言う。



そうして、この場にいる全員は拳銃をおろし。


暁は私の手を引っ張って車に乗せ、一条組は帰る準備。
月城組は和正たちを拘束。