よし、



ボールを貰った選手が敵地に進む。



ジャッカルの人がバラバラになる。



一番下にいた霧島選手はゆっくりと立ち上がると
確認するかのように足首を回す。



そしてゆっくりと走り出し



倒れる。



っ!!!



「霧島選手!!!」



横で熱を上げていた選手達も
私の声で気づいたのか霧島選手の名前を叫ぶ。



レフリーの指示でボールをが止まり
霧島選手にトレーナーが駆け寄る。



監督達の慌てた声が聞こえる。



「大丈夫か?」



トレーナーの言葉に笑って大丈夫だと答える。



全然大丈夫じゃないくせに。



きっとさっきのジャッカルで
大きく選手達が動いた時に
足首に誰かの体重がかかったのだろう。



スプレーで冷やしているが
あまり役にはたたないだろう。



「大丈夫なのか?」



監督の言葉をトレーナーが伝えると
笑って霧島選手が答える。