一途な執事と甘いティータイム




「……ねぇ、なんで空のコップが2つなの?」



テーブルにつくなり、有嶋に疑問を投げかける。



「俺も休憩したいんだよ、他じゃ無理だからここにいてもいいだろ?」



「あぁ、うん……」



いやいや、確かにさっき有嶋も執事としての執務を忘れるって言ってたけど、変わりすぎじゃない?



「何驚いてんだよ、俺だって普通の男子高生だっつーの」



「う、うん、そうだよね……うん」



頭がついて行かない。



私が混乱しているうちに、有嶋が持っていたカバンから出てくるジュースやらポテトチップス。



ここではあまり出ては来ないお菓子たち。



まるで某アニメのポケットのように次から次へと出てくる。



その様子を見ているうちに、こんなことをしてみたかったという夢を持っていた私は本当にそれが叶ったかのように嬉しくなって、有嶋のギャップの混乱は頭から抜けていった。