───バーンッ!



「ひぇっ!?」



ベッドに寝そべり一息ついたかと思えば、いきなり大きな音をたてて開かれた私の部屋のドア。



なになに、何事!?



「……っ」



登場したのは、制服から執事服に着替えた有嶋だった。



あぁ、来るかとは思ってたけど登場が早すぎるよ。



まだ心の準備がまだ何もできていない。



有嶋に怒られるだろう準備も、どう接したらいいのかも。



「菓乃お嬢様?」



「は、はい」



有嶋が私の前に仁王立ちして笑っている。



いや、正確には目は少しも笑っていない。



これはまたお怒りだ。



「なんで先にお帰りになられたのですか?あれほど下校時は校内で待つように言っているのに」



「それは……」



有嶋とふたりきりになるのは気まずいから……なんて言えるわけがない。