「だから、私はこの生活が嫌だっていつも言ってるでしょ?」



「あぁ。だが、桜宮グループとして恥ずかしい行動をされては困るんだよ。このままでは星華学園に通う許可を出したことも検討しなければならん」



「それだけは……!」



お父さんは私の気持ちをわかってはくれている。



でも、問題を起こしてはいけない、恥ずかしい行動をするな、いつも仕事のことばかり。



それも嫌で嫌で……高校だけは自由にさせて欲しいとお嬢様学校ではなく普通科の高校を受験させてもらった。



場所は選ばせてくれなかったけれど、何故か星華学園だけはなんとか許可をもらえたのだ。



それでも制服もなかなか可愛くて気に入っている。



ほんの少しの自由だけが私の楽しみだったのに、それさえも奪われてしまうのは困る。



「よし、じゃあこうしよう。前から考えていたことではあるんだが…」