一途な執事と甘いティータイム




「お待ちしておりましたよ、桜宮さん」



「この度はパーティーにご招待くださりありがとうございます」



「…ありがとうございます」



通された部屋には、大河グループの社長がいた。



お父さんに続いて私も招待してもらったお礼を伝える。



感謝の気持ちなんて少しもないけれど。



桜宮グループと大河グループは決して仲が悪いわけではない。



むしろ良好な関係だと思うけれど、やっぱり貼り付けたような笑顔は虫唾が走るくらい気持ち悪かった。



「菓乃ちゃん、久しぶりだね」



「うん、そうだね」



「元気にしてた?」



「まぁ、それなりに……」



大河グループ社長と一緒にいた相手こそが私の最も会いたくない相手。



「こら、菓乃。大夢くんにそんな受け答えは失礼だろ!すまんな、大夢くん」



「いえいえ、僕のことは気になさらずに。菓乃さんはお綺麗で僕には勿体ないくらいですし、こうしてお話できるだけで嬉しいですよ」



「いやぁ、こんな優しい息子さんを娘にくださるなんて本当に光栄なことですな」



私の気持ちなんか無視して、盛り上がる大人たち。



私の嫌いな相手、大河(たいが) 大夢(ひろむ)



この人が私の婚約者だ。