学校は普段と違って盛り上がっている。



着いた途端に感じるお祭りの雰囲気。



憂鬱だったけど、ちょっと楽しみかもしれない。



「菓乃ー!」



「あ、美菜子!おはよう」



美菜子とも仲直りができたから。



それに、私を取り巻いていた女の子たちも今日は学校祭に夢中で私の元へ誰も来なかったことも理由の一つ。



「ついに学校祭だね!今日と明日、楽しもう!」



「うん!お店も美菜子と一緒にまわりたいなぁ」



「もちろん、一緒にまわろう!私も菓乃と一緒に行きたいなって思ってたの」



あぁ、美菜子大好きだよ。



こんなに優しい子、他にはいない。



今すぐにハグをしたい気持ちをぐっと抑えて、クラスの催し物の準備に取り掛かった。