本当になんなの、意味わかんない。



第一、私が起きなかったらキスをするなんてもってのほか。



有嶋のやつ、何を考えてるの?



モヤモヤとしながら制服に着替える。



そもそも私がちゃんと時間通りに起きればこんなことにはならなかったのか。



寝坊してしまった理由は目覚ましのつけ忘れ。



今日は土曜日で本来なら学校は休みのはずだった。



でも、今日は特別。



ずっと準備を進めてきた学校祭当日だ。



「お嬢様ー?準備できました?」



「もうすぐだから!開けないで!」



はぁ、と大きなため息をついて身なりを整える。



急がないと本当に有嶋が部屋に入ってきそうだ。



「お待たせ」



「ギリギリですね。では行きましょう」



なんだろう、上から目線の有嶋は……



いつも以上にムカつく。