「ふふふっ」
「菓乃、なんで笑ってるの?」
「ん?本当にSakuraが好きなんだなって」
「うん、菓乃への好きと同じくらいSakuraの化粧品が好き」
今まで新商品の開発として、モデルだったり、意見を言ったりと仕事としてSakuraに関わってきた私。
Sakuraは可愛くて好きだったけど、桜宮グループという名前があるだけにその時間が本当に苦痛で嫌いだった。
でも、こんなにキラキラとした目で笑顔の美菜子を見て、初めてSakuraとして、桜宮グループとして関わることができて本当に良かったと思えた。
もっとSakuraの化粧品を作ってみたい。
輝く女の子たちの笑顔をもっと見てみたい。
「ありがとう、美菜子」
大嫌いな桜宮グループのやっていたことはこんなにも素敵なことだったんだ。
ちょっぴり桜宮グループのお嬢様だということに誇りを感じた。
「明日、家に帰るよ」
「大丈夫?」
「うん、美菜子のおかげだよ」
ちゃんと向き合ってみよう。
そしたら世界が変わるかもしれない。



