一途な執事と甘いティータイム




「じゃあさ、化粧品の話しようよ!私のお気に入り見せてあげる!」



そう言って美菜子が引き出しの中から出してきたのは、大量のSakuraの化粧品たち。



「私ね、友達とずっと化粧品の話したかったんだ!」



美菜子は無邪気に笑う。



気づけば私たちの周りには美菜子の化粧品だらけ。



いろいろなメーカーのものもあったけど、その中のほとんどが桜色がトレードマークのSakuraのもの。



美菜子からはSakuraというブランドが本当に好きなんだという気持ちが溢れるくらい伝わってきた。



「中でもこれがね。あ、これ去年出たリップグロスなんだけどラメとツヤが本当に可愛くて───」



まるで私がそのSakuraの関係者だってことを知らないかのように魅力を話してくれる。



顔色をうかがってきたあの頃の友達とは違って、純粋なファンの顔。