「……きれい」 傾き始めていた太陽が赤く染まり、海面に一筋の光を照らしている。 キラキラと反射する海面。 赤から深い青へと移り変わるグラデーションの空。 しばらくその様子を眺めていると、いつの間にか日が沈み、辺りは暗くなってきていた。 ブレザーを着ていないせいか、夜の海は肌寒い。 そろそろ行こうかな。 次はどうしようか。 今日はネットカフェにでも泊まろうかな。 確か、街の駅前にお店があったはず。 再び電車に乗って来た道を戻る。 自由っていいな。 何も考えなくてもいいんだもん。