一途な執事と甘いティータイム




朝来た道をたどる帰り道。



ふと足を止める。



このまま自由になれば……



素直に家に帰ってどうするの?



私が桜宮家のお嬢様である限り、周りからの目は変わらない。



唯一、何も考えずに入れた学校は居心地が悪くなった。



私に自由なんてない。



私はくるりと向きを変えて家とは真逆の方向へと進み始める。



帰らなくていい、そう思うとすごく気持ちが楽になる。



さぁて、どこに行こう。



そう考えるだけでわくわくする。



そうだ。



天気もいいし、せっかくだから海に行こう。