平和に戻ったような気がしていたけれど、だからと言って、常に大河がいるわけではない。
大河が帰ってしまった放課後、また朝のように私の周りに群がる女の子たち。
嫌だ、嫌だ。
キモチワルイ。
「ごめん、帰るね」
「ちょっと菓乃ちゃんー!」
みんなは止めようとしてきたけれど、何とか間をすり抜けて教室から抜け出した。
早く帰ろう。
有嶋は今日掃除当番で少し遅くなるとさっき連絡があった。
有嶋が来るまでの間、このまま学校で待つだなんてたまったもんじゃない。
連絡も残さず、そのまま私は学校を後にした。
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