一途な執事と甘いティータイム




それは一体どういう意味?


私の執事として?



それとも……そんなはずはないか。



「あの、なんで有嶋は大河グループから逃げてきたの?」



私がここから逃げ出したい理由は、他の人とは違う"お嬢様"として見てくるあの視線だったり、なんでもきちんとしなければいけないこの環境だったり、作り笑顔で愛想を振りまきながらペコペコするパーティーだったり……



あれもそれも全てが嫌だから。



でも有嶋は?



大河グループだって大企業。



それに長男だった有嶋は跡取りだったはず。



大河グループの経営状況だってとてもいい。



だから何が不満だったんだろうか。



有嶋は「きっと聞かれると思ってた」と話を続けた。



「俺と大夢は兄弟だって言ったけど、血は半分しか繋がっていないんだ。俺は前の結婚相手との子どもで、大夢は今の再婚相手との子どもだよ」



2人は兄弟であるけれど、母親が違う。



有嶋と大河が似てるようで似ていないのはそのせいだったのかもしれない。