「そんなにポテチに食いつくお嬢様とか見たことないわ」
すっかり執事モードを解除した有嶋の声で、有嶋が目の前に座っていたことに気がついた。
ポテトチップスに夢中で気がつかなかった。
はっと顔を上げてしまったせいで、合わせないようにしていた視線がバッチリ合ってしまう。
有嶋を見る度に頭をよぎる。
有嶋は……大河の兄。
「で、早速なんかあったのか?原因は転校してきたアイツとか」
なんでそんなに勘がいいのだろうか。
心を見透かされているようで嫌になる。
「別に……」
「いや、嘘だね。全部顔に書いてある。菓乃はすごくわかりやすい」
「……っ」
執事モードを解除した有嶋には調子が狂う。
突然名前を呼んでくるし、いつものように言い返せない。



