視聴覚室に着いてドアを開けると、今日は先に来ていた有嶋と目が合った。
私の隣にいる大河を確認してから、スっと目を逸らした。
結局有嶋も大河との関係は詳しく教えてくれなかったけど、この2人の態度……絶対何かあるに違いない。
私から見る有嶋と大河は、まるで喧嘩中の兄弟のよう。
やっぱり気になるよなぁ。
どうでもいいと思いつつも、隠し事があるとわかる時になってしまうのはよくあること。
きっと有嶋は教えてくれないだろうから、大河に聞くしかない。
「はい、菓乃ちゃんどうぞ」
椅子を後ろに引いてエスコートしてくれる大河。
頼んでもいないからお礼なんて言ってあげないけど。
用意された席に静かに座る。
外からの声や話し声でざわついている教室内。
席も離れているし、これなら有嶋に聞かれることも無く大河に聞くことができる。
大河が隣に座ったのを確認して声をかけた。



