私に苛立ちつつも女の子が席に戻ったことを確認して、周りにバレないよう大河を睨みつけた。
ずっとひっそり学校生活を楽しんでたのに、台無しになったら大河のせいだ。
授業が始まると当たり前かのように机をくっつけてくる。
近い近い……
それに何だかすごくムカつく。
大河は隣でずっとニコニコしてるのだ。
不気味で仕方がない。
──コツコツ
私の視界の中でシャープペンシルの先を机にぶつけて、私のことを呼んできた。
大河のことだから、きっとろくなことじゃない。
私は無視をした。
無心で板書をノートに書き写す。
それが大河にとっては面白くないのか、次は机の下から足でつついてくる。
反応したら終わり。
そう自分に言い聞かせてひたすら無視をする。



