一途な執事と甘いティータイム




「じゃあ大河の席だが……桜宮の隣空いてるな!大河、そこに座ってくれ。桜宮も大河のサポートよろしくな」



「……えっ」



突然名前を呼ばれて顔を上げると、満面の笑みを浮かべた大河とバッチリ視線があった。



……嘘、だよね?



私の席は運良く一番後ろの席だった。



クラスの人数的に私の隣である窓側の席がずっと空席になっていた。



せっかくラッキーだと思っていたのに……



クラスメイトからは羨ましがられる声が聞こえる。



その中には嫉妬の痛い視線も。



きっとあんな地味女がイケメンの隣なんてとか思っているんでしょう?



もう喜んで隣変わってあげたいくらいですよ。



「よろしくね、菓乃ちゃん」



「……」



これは先が思いやられる。



それはもういろんな意味で。