家に着いてしばらくすると、夕食の時間だと有嶋が私の部屋を訪ねてきた。
「今日はありがとう、有嶋」
「いえ。菓乃お嬢様が私にお礼を言うなんて珍しい。明日は季節外れの雪が降るかもしれませんね」
「やっぱり前言撤回!」
有嶋はどうしてこうも一言余計なんだろうか。
"どういたしまして"だけ言えないの?
本当ムカつく。
「そういえば、有嶋は今日何してたの?」
ダイニングまでの道のりは少し遠い。
無言で歩くのも何だかなぁと言う気分で、周りに人がいないことを確認してそう聞いてみた。
「私ですか?今日は高校の友達とカラオケとご飯に行ってから、図書館で勉強してましたよ」
「えぇっ、そうだったの!?」
今日はティータイムを使って、一日中友達と遊ぶんだと思っていたのに、本当に勉強していたなんて。
「言っておきますが、私も高校3年生の受験生です。大学受験の勉強もしなければいけませんので遊んでばかりはいられません」
そういえばそっか。
高校3年生なら大学受験もしなければいけない。
ちょっと有嶋のこと見直したよ。



