面倒そうに吐き出される言葉。

気だるげな瞳はどこか涼しげにも見える。



「じゃあ邪魔しないからここにいるわね」



「なんでだよ戻れよ」



「だって邪魔するなって」



「お前がここにいることがもうウザい」



「お前ってだれ?

名前言ってくんなきゃわかんない」



「……、……チッ」




……あ、あきらめた。

そんなにわたしの名前を呼ぶのが嫌なのか。前にウザいぐらい自己紹介してあげたから、わたしが西澤(にしざわ) 鞠だってことは知ってるはずなのに。



「ねえねえ、いっしょにお昼たべよう?」



「数秒前自分でなんつったか覚えてるか?」



「これは邪魔じゃなくて気遣いなの」



「お前にとってはそうでも俺にとっては邪魔、」



「あーあー聞こえない」



「……ぶっとばすぞ」