『多目的の準備も終わったわ。』
『PC室も大丈夫だよ。』
左耳から聞こえてくる声に反応したレオ先パイは、胸元のマイクのボタンを押しながら返事をする。
『学食に集合して。
マサとリンも報告はいらないから早く来て。』
『かしこまっ!』
『へいへーい。』
「全員揃ったら説明するね。
座ってていいよ。」
「ありがとうございます。」
「俺にもそーゆー心遣いが欲しいわ。」
「なんでユートに気を遣う必要があるの?」
「…あのなぁ。」
生徒会フォーラム用に持ってきた大きいホワイトボードの目の前の席に座る。
ホワイトボードには模造紙がマグネットで貼ってあって、その模造紙には"秋里学園高等学校主催 生徒会フォーラム"と書かれている。
私の字が貼り出されるなんて恐れ多いんだけど…。
レオ先パイとユート先パイの誘導によって気づいたら私が書く担当になっていた。