凛ちゃんとお別れして、自分のクラスの列に並ぶ。
少し経つと始業式が始まって、校長先生や学園の理事長と名乗る人がちょっぴり長い挨拶をしていく。
いや理事長若っ!
どう見ても30歳超えてないよね。
周りの人達なんかイケメンだのかっこいいだの言い始めてるし。
『トップの道を切り開き、己の足で歩んでくれ。』
どこか命令口調の理事長のお話はこれで終わった。
始業式が終わり、諸連絡の時間になる。
進路部の先生が3年生向けに模試の連絡をしたり、指導部の先生がカーディガンの着用についての連絡をしたり。
あ、秋里学園高校の制服はセーラー服と学ラン。
色が珍しくてファンタムグレーという白に近いグレーなんだ。
すごく目立つけど、偏差値トップの進学校に通ってる証だから嫌がる人はいないどころか憧れの制服扱いだ。
学年によって校章の刺繍の色が違って、私は青の学年。
凛ちゃんは赤だったはず。
私は暖色より寒色の方が好きだから青で嬉しかったりもする。