「んじゃまた後でー!

 凛の活躍、ちゃんと見ててね!」


「うん!」


凛ちゃんが見えなくなるまで手を振り続ける。



昔もういいかなって途中で手を降るのをやめたら戻って来ちゃったんだよね。


"兎羽!?どうかしたの!?"って超大慌てで。


懐かしいなぁ…。




女子用に割り当てられた教室で体操服に着替えて、小さめのトートバッグに水筒とか日焼け止めとかを入れる。




体育祭は縦割りのクラス対抗戦。


私やカレンちゃんは1年4組だから、2年4組と3年4組の先パイが味方。


生徒会メンバーの中だとリヒト先パイと同じチームだ。



他の知り合いはみんなバラついていて、

1組がレオ先パイと林間で仲良く(?)なった舜くん、

2組がマサ先パイだけで、

3組はイラストが上手な絵美ちゃん、

5組に凛ちゃんとユート先パイって感じ。



トートバッグを片手にグラウンドに向かって、カレンちゃんの所へ行く。



「あら、おそよう。」


「おはよう…。私別に遅くないよ?」


「アタシ1時間前から居たもの。」


「そ、そっか…?」


いつものツインテールではなくポニーテールにしたカレンちゃんは運動神経も抜群。


お互いに友達がいないからいつもペアを組むけど、正直私の足引っ張ってます感がえげつない。



私、普通くらいのはずなんだけどな…。




「トワ?行くわよ。」


「はーい!」



とにかく楽しめるといいな!