「いってきまーす!」
「凛ちゃんのとこと一緒に行くからね。
また後で。」
「はーい!」
返事をしながら玄関のドアを開けて、流れ出すように家を出た。
今日は体育祭。
ママはわざわざ凛ちゃんママと一緒に見に来てくれるらしい。
来なくていいって言ったのに、専業主婦は暇なのよ!って押し切られちゃった。
「おっはー!」
「凛ちゃんのが早いなんて珍しいね。」
マンションのエントランスには既に凛ちゃんが待っていた。
大体いつもは待ち合わせ時間の5分後に現れるのに。
「体育祭なんてイベントの日に遅れるわけないよね!」
「いやドヤ顔されても…。」
胸を張って威張っている凛ちゃんに苦笑しながらマンションから出る。
私達は他の生徒達と同じ普通の時間に学校につく予定。
生徒会の朝やる仕事はユート先パイとリヒト先パイ、カレンちゃん達がやってくれるんだって。
凛ちゃんが朝弱いからって理由で必然的にこうなったらしい。
地下鉄を降りてハイテンションな凛ちゃんをなだめてる内に学校につく。