「遅くなったわ。」
ガラッとドアが開き、カレンちゃんが現れた。
助かった…!
カレンちゃんが居れば先パイ達も変なことを強行できない…はず。
「ちょっとカレンちゃ〜ん!
呼び出しておいて重役出勤はダメでしょ〜。」
「鈴木に捕まったのよ。
内申上げてもらうための媚び、売り過ぎたみたいね。」
鈴木、と先生とすらつけて呼ばれない鈴木先生は40代であろう国語科の先生。
授業がしょっちゅう脱線するおしゃべり大好きなおじさんだ。
「アイツ贔屓激しいもんな〜。
オレ嫌われちゃってるから成績ひどいったらなんの!」
「えー?優しくて面白い先生じゃん。
凛、国語は成績4!」
「気に入られてる奴はいいよな〜、ほんと。」
生徒会室をいつも賑わせている副会長2人がどんどん会話のキャッチボールをしていく。
レオ先パイもリヒト先パイも基本的に自ら会話に参加しない。
まぁリヒト先パイは独り言が大きくて会話してるみたくなるときあるけど。
そしてユート先パイは時と場合によりけりって感じで、副会長2人の会話はあまり混ざりに行かないようだった。