「表情が変わるレオ、気持ち悪い。」
「…え?」
「おいリヒト。
そりゃ思っても言っちゃダメなやつだろ。」
ユート先パイが笑いを堪えるように肩を震わせて言う。
「でも、気持ち悪い。」
「もうちょいオブラートに包めって。」
「じゃあ…、変。」
「ぶっは…!変って!」
ユート先パイが笑いだした。
全っ然会話に入れそうにないので適温に冷めたレモンティーを口に含む。
「ユートだって気持ちわ…
変だって思ってるでしょ?」
「オブラート包めてねぇし!
変わってねぇし!
はー、ダメだ。腹いてぇ!」
「…思ってるでしょ?」
「んぁ?
そりゃあ違和感はあるけどよ。」
「思ってるんじゃん。」
「つーかそれ、本人がいる前で言うか?」
「え。だってレオだし。」
「お前よくそれ言うよな。
だってレオだしって言えば
なんでもいいと思ってるだろ。」
「…でもレオは僕達と違って
イデアから来たような人だから。」
「俺、別に何でも完璧にやれるわけじゃないんだけど。」
「うわ。それはお前、嫌味だろ。」
「同意。」
…この空間、暇だなぁ。
先パイ達の話に割って入れるほどのコミュ力もないし。
レモンティーをちびちびと飲んではいるけど、ものすごく手持ち無沙汰な感じ。
あ、そっか。
さっきの続きをやればいいのか。
どうせ暇してるくらいなら仕事やったほうがいいよね!
…と自己完結してレオ先パイの机に載ってるノートをこっそり回収して続きを写し始める。



