完璧人間サマは私に夢中。


「ん、できた。」


「レオ、俺のは?」


「ない。自分でやれば?」



「…なんかトワが来る前よりもうざったいわ。」


渡されたレモンティーを一口飲む。


あ、おいしい。


普段私が買うペットボトルのレモンティーよりも高級感がある。



「兎羽、おいしい?」


「はい。」


「そ?よかった。」


美しすぎる艷やかな笑顔を向けられた。



…やっぱりこの人よくわかんないや。


私にレモンティー淹れるののどこにそんないい笑顔を生み出す原因があったんだろう。



「兎羽のノート見たい。」


「別にいいですけど…。」


さっきまで書いていたノートを持っていく。


あくまで会長さまであり先パイだもん、私が動くのは当たり前だよね。




「…すごいな。

 予想を遥かに越えてる。」


私が書いたノートを見てぽつりつぶやくレオ先パイ。


「はぁ?俺にも見せろ。」


ユート先パイが立ち上がってレオ先パイの背後に回る。


「…は?なにこれ。」


「あの経歴は伊達じゃないね。

 この字、パソコンに取り込んだら仕事が捗りそう。」


「いやこれ以上捗られちゃ生徒会の仕事消えるから。」


「約1時間半でこの量を平気で書く…。

 うん。いいね。」


レオ先パイがよく見せる優しそうな笑顔ではなく口角だけを上げた笑みを浮かべる。



なんか少し冷たい表情…?


なんて思ったのもつかの間、今まで黙って作業をしていたリヒト先パイが口を開いた。