「…トワ?聞いてんのか?」


「あ、すみません…。

 林間のこと考えてました…。」


「あー、1年にとっては

 ある意味最初の行事だもんな。

 …で、俺たち書記の主な仕事は

 これをノートにひたすら写すことだ。」


そう言って机に山積みになったプリントを指差すユート先パイ。




今は放課後でユート先パイに生徒会の仕事を教わってるところなんだ。



凛ちゃんはテストが終わった安心感からか熱を出してしまって今日はお休み。


生徒会室にはユート先パイとレオ先パイ、そしてリヒト先パイがいて、それぞれの指定席でお仕事をやっているようだ。




それにしてもこのプリントの山、軽く10cmくらいありそうなんだけど、気のせいかな?



「なんですか?これ。」


「レオがやった仕事の要点をまとめたもの。

 4月からの大体2ヶ月分が溜まってこの量になった。」


「詳細が事細かに書かれてるわけではなく?」


「要点だけだな。

 そして逆に言えば、

 レオがこうやって生徒会の仕事を

 常にやってくれてるから

 俺たち役員はそれなりに自由があるんだ。

 本来は要点をまとめるとこからやらないとだしな。」


「は、はぁ…。」


あの大型犬レトリバーさんはやっぱり賢すぎるようだ。


完璧人間、すごすぎる。