でも現実はあまくなくて。


気づいたら自分の権限を使って彼女が生徒会に入るよう手配していた。



彼女を…、兎羽を見ると、自然と笑みがこぼれる。



周りに変だとか気持ち悪いだとか言われる始末。




それでも、溢れる想いを隠せなかった。

いや、隠したくなかった。




兎羽にだけ感じる気持ち。


兎羽が関わっているだけで、世界が変わる。



感情なんていらない。

そう思っていたはずなのに。




兎羽と一緒にいられるなら、兎羽のためなら、とどんどん自分が自分じゃなくなっていくのがわかった。