「うん、聞かせて。」


いつもと変わらない表情のレオ先パイ。



甘く薫る表情のレオ先パイをこうして真っ直ぐ見るのも、これが最後。



そう思うと鼻がツンとして、視界がぼやける。





「兎羽?」



少し驚いた表情で近づいてこようとするレオ先パイに、もう一度しっかり口角を上げてからはっきりと言う。




「ごめんなさい。

 私はレオ先パイと付き合えません。」


涙を隠す為に頭を下げる。



ぽたりと涙が地面に落ちたのがわかったけれど、頭を下げたままにする。