凛ちゃんからサイコロを受け取り、ポイッと投げる。



「…ハグ15秒?」


出た目にはそう書かれていた。



待って。

中身全然気にしてなかったけど、もしかしてこれ、カップル用のサイコロなんじゃ…。



「リン、たまにはいい働きをするね。」


「でっしょ〜?褒めていいよ!」


レオ先パイは最初っから気づいてたらしい。



ハメられた…!?




「んじゃどーぞ!

 凛は後ろ向いてるから〜♪」


凛ちゃんはくるっと背を向けた。



「兎羽、おいで。」


甘い笑顔で両手を広げたレオ先パイ。



私からハグしに行けと…?



そもそもレオ先パイはよく私に触れてくるけど、私からレオ先パイに触ったことはないと思う。



それなのに最初がハグ?

できるわけないじゃん。