コンコンッ。


ノックの音が聞こえる。



「お、きたきた。どーぞー!」


イブさんがそう言うと、2人の人が中に入ってきた。



「お待たせしました〜。

 なんかいろいろパンケーキです!」


女の人の方がそう言いながらパンケーキを机に並べる。


男の人は無言で皿を置いていく。




「急に呼び出してしまってすみません。」


「ううん、大丈夫。

 つづるさんもショウキさんもいたから。」


私とレオ先パイが座っている席の向かい側に2人が座る。



元々そこに座っていたイブさんはどこらからイスを持ってきて誕生日席を陣取った。




「覚えてるかな。

 前行ったカフェの店員。」



「…あ!あのかわいい人!」


「かわいいなんて…、ありがとう。

 咲雪って呼んでね。」


「咲雪さん。山本兎羽です。」


かわいい人は名前もかわいいのか。


色白で本当に雪が咲いたみたいな外見。




「こっちは諒くん。

 わたしの彼氏なんだ…!」


「風越諒です。よろしくねー。」


そういえばこっちの無表情のイケメンさんも見覚えがある。


どうして2人を呼んだんだろう?




「ま、とりあえず食べながら話そう!

 ほら、俺の自慢のパンケーキ、食べて食べて♪」



イブさんに促されてパンケーキを食べ始める。



夜ごはん代わりだからか甘くないやつだ。