仕事終わったし、スマホいじって時間潰そうかな…。



そう思ってスマホを取り出すと、LINKの通知がきていた。


タップしてみると、舜くんと撮った写真が。



気づかなかったけど、猫の鼻とヒゲみたいなのがついてる…。


こういう加工写真って女子が使うんじゃ?




「ただいま。」


「わっ。」


耳元で甘さたっぷりの囁きが聞こえ、びっくりしてスマホを机に落としてしまった。



「…兎羽、誰とでも写真撮るの?」


「はい?」


「かわいい兎羽と一緒に写真撮るなんてズルいなぁ。

 俺とは撮ってないのに。」


私のスマホを持ち上げたレオ先パイは、画面を数秒見てから私に返してきた。
 



「兎羽はこの人と仲がいいの?」


「林間学校のレクで同じ班になった人です。

 誰にでも分け隔てなく接してくれるので…。」



「まぁクラス委員長してるし、

 人柄は良いんだろうね。

 …リヒト。」


「ん?なにー?」


珍しくレオ先パイが自ら私の元を離れた。




いつもはうっとおしいくらい私にかまい始めたらずっとかまっているのに。

 



…寂しい。



そう思ってしまった私は、やっぱりレオ先パイのことを好きになってしまっていたんだと痛感した。