「兎羽、どうぞ。」


「…はい。」


高級感あるカップに入った紅茶を持って戻ってきたレオ先パイ。



先程座っていた私の隣ではなく、向かいのソファに腰掛けた。


温かいレモンティーを一口飲む。



「ごめんね。

 兎羽相手だと自分がコントロールできなくて…。」



「…いえ。」



気まずい沈黙。


いつも隣を強要するレオ先パイが自ら向かいに座った時点で、何かがあることを予感させた。





「俺の秘密、聞いてくれる?」


力なく微笑んだレオ先パイ。







私は無言で頷いた。