夜ごはんを御馳走になったり、文化祭の最終確認をしたりして、早めに寝ることになった。


結局私はレオ先パイが用意していた着替え等様々な物を借りて過ごす羽目に。



レオ先パイ達が教えてくれないのが悪くて、私は悪くない。


そう開き直ることにした。



「カレンは恋バナとかないの〜?」


お泊りと言えば!と叫んだ凛ちゃんがカレンちゃんに話を振る。



「アタシは恋愛なんてできないわ。

 婚約者がいるもの。」


「「婚約者!?」」



「えぇ。

 いつかは彼の親の会社を2人で継ぐ予定よ。

 専業主婦なんてやりたくないし。」



…別世界だ。


婚約者とか会社を継ぐとか、生きてる次元が違う。



「リン先パイこそ

 そういう話聞かないけどどうなんです?」



「凛はすぐに振られちゃうからなぁ。

 今は好きな人とかいないけど。」


けらけらと笑う凛ちゃん。



「とわは…聞かなくていいか。

 相手レオしかいないね。」


「付き合ってるのかしら?」


「へっ!?付き合ってない!」



「いい加減くっつけばいいのに〜!

 兎羽だってレオのこと好きになっちゃったでしょ?」


「好きが何かわかんないもん。」



「凛ちゃん考案!

 恋愛簡単セルフチェック〜!」


ドヤ顔で叫ぶ凛ちゃん。


あ、奥に見えるカレンちゃんが呆れた顔で布団に入っちゃった。



「1!

 いっぱい人がいても、

 その人がすぐに見つかるかどうか!」


レオ先パイ目立つからなぁ。


身長的にもオーラ的にも。



これは当てはまっちゃうけど仕方ない気がする。



「2!

 その人のことを考えると

 気持ちが変化するかどうか!」


レオ先パイのことを考えると…?



"俺のものになって"


"照れる兎羽、すっごくかわいい"



………。


顔が熱くなるのがわかる。


恥ずかしくてたまらない。



これも…あてはまっちゃってるのかな…。




「3!ラスト!

 触られた時に嫌かどうかー!」


触られた時に…?


うーん、何度か触られたことはあるけど、あんまり気にしたことなかったなぁ。


嫌ではなかったんだろうけど、よくわからない。




「傍から見てたらレオと兎羽、

 どう見ても両想いだし、

 そのうち気付くって!」


にこにこと凛ちゃんが笑った。