「あの、えっと…、
レオくんはあのこと、もう、伝えました…?」
すごく遠慮した歯切れの悪い質問をするかわいい店員さん。
伝えたって何を?
「まだです。
言動を決める基準の1つだ、なんて言えるのは
貴方くらいだと思いますよ。」
「何で知ってるんですか!?
ちょっと!つづるさん!!」
何の話だろう?
私には関係ないことなのかな。
そう思いながらクリームソーダを飲んでいたら、かわいい店員さんは怒った様子で厨房の方へと行ってしまった。
食後のドリンクも飲み終わり、レオ先パイがお会計をしてカフェから出る。
私もお金を出そうとしたんだけど、全く受け取る気配がなくて諦めた。
「また来ようね。2人で。」
優しく微笑むレオ先パイが込めた、この台詞の本当の意味を、私は知る由もなかった。