「注文決まったー?」


「俺はともかく、

 兎羽がすぐに決められるわけないでしょう。

 わざとですよね。」


「あ、バレた?

 兎羽ちゃんはじめまして〜、

 店長のつづるです!よろしくね〜。」



「え…?

 よ、ろしくお願いします…?」


なんでこの人私の名前知ってるんだろう?



「つづるさん。兎羽を困惑させないで。」


「おーおー、兎羽ちゃんすごいねぇ。」



テンション高めの店長さんに明らかに顔を歪めるレオ先パイ。


お気に入りのカフェって言ってたし、店長さんや店員さんと親しいのかな。



「兎羽、何がいい?好きなの頼んで。」


「うーん、じゃあ、オムライスにします。」



「ん、了解。飲み物はどうする?」


「え、飲み物まで頼んでいいんですか…?

 私お金そんなに持ってきてないですよ…?」


「お金の心配なんてしなくていいよ。

 好きなものを好きなだけ頼んで。」


レオ先パイは見慣れた優しい笑顔で促してくれる。



…お言葉に甘えちゃおうかな。


「クリームソーダ、いいですか?」


「もちろん。

 俺はカルボナーラとココアで。

 ココアは食後に出してもらっていいですか?」



「はいよー。

 クリームソーダも食後にする?」


「あ、はい。大丈夫です。」



「んじゃなるはやで

 オムライスとカルボナーラ持ってくるわ。」


ひらひらと手を振りながら厨房へと去っていく店長さん。



なんだかすごく馴れ馴れしい方だったな…。


レオ先パイがいるからかもだけど。