引っ張られるまま進み、部室棟のある部屋に連れ込まれる。
ここは…、シャワー室…?
部室棟は全く行く機会がなくて何にもわからない。
シャワー室なんてあったんだ?
でもなんでシャワー室?
「あの…、レオ、先パイ…?」
シャワー室の1番手前の個室で止まり、やっと手首を離してくれたと思ったら。
「ひゃっ…!つめたっ!」
いきなり冷水シャワーを浴びせられた。
制服を着たまんまで。
な、何!?
レオ先パイは険しい表情で私の胸元をじっと見つめている。
秋学の制服はファンタムグレーで、濡れると黒く見えるから透けることはない。
…とはいえ、なんで胸元を見てるんだろう?
冷水シャワーに身体が慣れてきて、少し冷静になれた。
心臓はまだ壊れたみたいにうるさいけど。



