完璧人間サマは私に夢中。


「兎羽。行くよ。」


右手首を強く握られ、引っ張られる。



「レオ先パイ…?どこに…?」


私は、謝らなきゃいけない。


お茶をかけちゃったんだから、謝らなきゃ…。




「ねぇ兎羽。ふざけないで。」


そう言うレオ先パイは手首をしっかりと掴んだまま、ずんずん歩いていく。




ふざけるって何…?


私からしたらいきなり手首を掴んで歩き出すレオ先パイの方がおかしいと思う。




学食を出たと思ったら上履きのまま玄関から外に出てしまった。



え、本当にどこ行くの…?



先程とは違う意味でドキドキと心臓が鳴る。




他校の人に迷惑かけちゃったから、学校から追い出されるの…?


もう私は要らない、って?




何も言わないレオ先パイの後ろ姿を見つめる。





私の方を見る気配が全くないレオ先パイは、急に進む方向を変え、部室棟の方へ進んでいく。



学校から追い出されるんじゃない…?


でもなんで部室棟?



もしかして生徒会フォーラムが終わるまで閉じ込められるとか…?