First Snow


それは……そういうことなのでしょうか。

寒い外だということを忘れてしまうくらい心はポカポカと暖かくて、また涙が溢れそうになった。


「……私、言葉足らずだよ」

「知ってる」

「輝が思ってるほど、傷つきやすいよ」

「知ってる!」



「……大学時代とか、ほかに彼氏いたこともあったけど、やっぱりどこかで輝と比べちゃう自分がいた。だから私も相当未練がましいね」


「じゅん………!!」




その瞬間ギュッと輝が私を抱きしめて思わず後ろに倒れそうになった。



「ちょっと!こんなところで!」

「6年?7年分!!俺は気しない!!」



お酒の勢い…なんて言い訳が通じないくらいお互い最早シラフ。

すすきのの歓楽街を行き交う人たちに冷やかさるなんてことされたこともないから私は恥ずかしい。

そんなのお構いなしに私を抱きしめる輝の腕は強くてしばらく離してはくれなさそうだった。





「…あ、…デジャブ」

「え?」


鼻にポタリと冷たいものが触れ空を見上げれば、再び雪が降ってきた。

ネオン街に降り注ぐ粉雪はまるで私たちの再会を祝しているようであまり好きではなかった冬を好きにさせてくれた瞬間だった。





【Fin】