あやかし神社へようお参りです。②



 あれ、私変なこと言ったかな。


 「それはみくりたちの前で言わない方がいいぞ」


 がしがしと乱雑に頭を撫でられて余計に首を傾げる。


 「話がそれてしまったけど、昨日幽世で何があったのか教えて」

 「あ……えっと」


 順を追って話し始めた。

 鬼門を通って幽世に入ってからすぐに仁吉のもとへ行ったこと、仁吉に言われて六花の所へ行ったこと。その帰りに、突然みくりが「何者かにつけられている」と言い、皆で逃げるように現世へ戻ってきたこと。


 険しい顔をしながら健一さんと三門さんは私の話を聞いた。

 話を終えると難しい顔で黙り込む。


 「────どう思いますか、健一さん」

 「こっち側の妖か」

 「その線が濃いですね」


 ふたりは真剣な目で話し込み始め、私一人だけ会話について行けなくなった。