あやかし神社へようお参りです。②



 触れる指が柔らかく、胸がほっとした。初めて感じた、眠くなるような優しい心地が不思議で蛍雪はじっと固まっていた。


 「ほら、終わったよ。行っといで」


 背中を押されてやっと歩き出す。何度も振り返りながら太吉たちのもとへ戻った。


 「おいちび、なに変な顔してんだよ」

 「太吉、あれだれ?」

 「ばかやろー、大将って呼べやい。おれのかーちゃんだよ」

 「かーちゃん?」

 「かーちゃんを知らないのか? 家族だよ。おれを生んだかーちゃん」

 「おれはかーちゃんいないよ、家族いない」


 太吉は変な顔をした。


 「六花は家族だろ」

 「違うよ」

 「じゃあなに?」

 「兄やは、おれと同じなの」


 もっと変な顔をした太吉は「おまえ意味わかんない」と走り出す。