いろいろと考え込んでいたせいで眠るのが遅くなり、翌日は寝坊をしてしまった。十一時を回ったころに「学校ッ……!」と飛び起きて、休日であったことに気が付く。
ほっと胸をなでおろして布団をたたむと、部屋を出て居間に向かった。
居間のちゃぶ台にはラップが欠けられたサンドイッチが置いてあった。ラップの隅が少しだけめくられており、サンドイッチには小さなくぼみがいくつかあった。食卓にマヨネーズでできた小さな足跡を見つけ、それが家鳴の仕業であることに気が付く。
小さく笑ってから前に座り、「いただきます」と手を合わせた。
ゆっくりテレビを見ながら昼ご飯を済ませ、数学の宿題をやっつけてから社務所に顔を出した。三門さんが御札を作っているところだった。
「お、麻ちゃん。おはよう」
「おはようございます」
「サンドイッチ、まだ食卓にあった? さっき、もしかしたら家鳴に食べられてるんじゃないかって気が付いてさ」
ふふ、と笑ってから首を振る。
「ちょっとだけ齧られてました。でもちゃんと私の分は残してくれていたので、怒らないであげて下さいね」
三門さんは目を弓なりにして微笑む。

