「早く部屋行かせて?俺もう眠い」
右手は女の左肩に力を入れず持ち、左手は彼女の左腕をつかむ。
そして、女の右肩に額をコツンと当ててまぶたを下げた。
すると、女は肩にのった俺の頭を抱きしめてギュッと髪を握りしめる。
「うん。一緒に寝ようね」
ギィ……と、鈍い音がこの空間に響く。
ドアが開き、視界に入ってきたのは真っピンクの部屋。
ここラブホですか?
……なんて、くだらない冗談を心の中でつぶやきながら部屋に入った。
ピンク色のシーツのベッドに、うつぶせに倒れ込んだ。
女も俺の隣に倒れ込んで、クスクスと笑う。


