茉莉の家を出て、向かう所がある。


……それは


「光輝!今日はあたしんちに来てくれたんだ!?」


俺を泊めてくれる女の家。


俺は幼い頃に借金を抱えた両親に捨てられた。


まぁ……本当に借金が原因で捨てられたかはわからないんだけどね。



それからつい最近まで親戚に育ててもらってたけど、その親戚もこの前ガンで亡くなった。


その後、しばらく誰もいない親戚の家で暮らしていた。


だけど俺は両親に捨てられたことがトラウマになっていて、1人にならないように“愛してる”って言ってくれる人を探した。




――この女も俺に“愛してる”の言葉をくれる。